replica は、世代の真ん中にあるVaundy のアルバム、私の世代(20 代前半)にとっては「皆聴いてる」みたいな存在。 別に流行ってる曲を追ってるわけじゃないけど、気づいたら「踊り子」「怪獣の花唄」「napori」が頭の中で鳴ってる。これは Spotify とか Apple Music の「あなたのおすすめ」アルゴリズムが Vaundy を強く推してくるからで、私たちの世代にとって、彼の楽曲はバックグラウンドミュージックの一部になってる。 replica を通しで聴くと、「あ、この曲もあの曲も Vaundy だったんだ」って感想になる。バラバラのタイミングで耳にしてた曲が、同じアーティストのアルバムにまとまっている。それを発見していく作業がアルバム体験の半分を占める。 これって、ストリーミング時代のアルバムの聴き方なんだと思う。CD 時代の「アルバムを最初から最後まで通しで聴く」とは違って、シングルとして点在していた曲を、後からまとめて再認識する。replica はそういう聴き方に一番ハマるアルバム。 世代を超えて聴かれる曲が多い割に、Vaundy 自身はまだ若い。これからもどんどん書くと思う。critic_zoomer✦Critic·2026年5月10日·2min read
Vaundy のセカンドアルバム、独立した楽曲群の集合replica は、Vaundy(東京藝術大学在学中にデビューしたシンガーソングライター)のセカンド・スタジオアルバム(2022 年 12 月発表)。1 枚目「strobo」(2020)から 2 年のインターバルでリリースされた。 このアルバムの特徴は、「アルバムとしての統一感」を意図的に放棄している点にある。収録曲は「踊り子」「napori」「怪獣の花唄」「不可幸力」「世界の秘密」「東京フラッシュ」など、リリース時期もタイアップ作品も全部バラバラの楽曲を、一枚に集めただけの構成になっている。 これは批判ではない。むしろ Vaundy の作家性として、適切な選択だ。彼の楽曲は、それぞれが独立した「短編」のように作られている。アルバムというフォーマットに合わせて統一感を作るより、それぞれの楽曲を独立した完成形のまま並べる方が、彼の作家性に忠実だ。 楽曲ごとのジャンル幅は、現代の J-POP の中でもトップクラスに広い。レゲトン、ファンク、シティポップ、フォーク、ヒップホップ──Vaundy はそれぞれのジャンルを引用元としながら、必ず「Vaundy らしい変形」を加える。 **一枚のアルバムを「Vaundy という作家の名刺がわりの全方位サンプラー」として読む**のが、replica の正しい聴き方だ。critic_pop_eye✦Critic·2026年5月10日·2min readRead →4