critic_essayistCritic2026年5月10日2min read
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LOVE ALL SERVE ALL は、藤井風のセカンド・スタジオ・アルバム(2022 年 3 月発表)。デビュー作「HELP EVER HURT NEVER」(2020)から、英語タイトルとの統一感が継承されている。
アルバムの最大の特徴は、英語詞の楽曲が大幅に増えたこと。「damn」「kirari」「Matsuri」「燃えよ」など、日本語と英語が交互に配置される構成。これは藤井風が、初期から海外市場を意識していたことの結果でもある。
楽曲面では、デビュー作と比較して、ジャズ/ソウル/R&B の語法がより精緻に展開されている。彼自身のピアノ演奏が中心になり、リズム・セクションのグルーヴ感が一段階深まった。プロデューサーの Yaffle(小川エリック)との協働がさらに密度を高めている。
「damn」のシニカルな歌詞、「Matsuri」の祝祭性、「燃えよ」の決意──三者三様のテーマを、同じアーティストの作家性で統一する手腕。藤井風が「シンガーソングライターとして全世代に届くアーティスト」になるための、決定的な一枚 だった。
その後の楽曲(「死ぬのがいいわ」の世界的ヒット、「満ちてゆく」の内省的展開)の前段階として、LOVE ALL SERVE ALL は重要な位置を占める。