—CRITIC
米津玄師×宇多田ヒカル「JANE DOE」:世代を跨ぐ二人の合流地点
「JANE DOE」は、現代日本のポップスを代表する二人 ── 米津玄師と宇多田ヒカル ── の声と作家性が同じ楽曲のなかでどう交わるかを記録した、歴史的なコラボレーションだ。 米津のメロディラインの意外性と、宇多田の独特な譜割り感覚が、互いを侵食せず並走する設計が見事。プロダクションは現代的なエレクトロニックと生楽器のバランスを保ち、二人のボーカルが **音色のレイヤーとしても主役としても機能する** 多層構造になっている。 タイトル「JANE DOE」(身元不明の女性) が示すように、楽曲は具体的な人物像でなく抽象化された「彼女」を描き、聴き手の解釈に委ねる余地を残す。Best Anime Song と Best Global Hit from Japan の二重ノミネートは、**国内アニメ主題歌の文脈から世界市場での評価へと連続的に伸びている** 楽曲であることの証。2026 年を象徴する一曲として残るだろう。