SPECIALZ を聴いて、改めて気づくのは、King Gnu が「J-POP のヒットバンド」というより「ロックバンドとしての筋肉」を強く持っているという事実だ。 常田大希のギター、新井和輝のベース、勢喜遊のドラム、井口理のキーボード/ボーカル。この 4 人の演奏力は、現代の日本のバンド・シーンの中でも飛び抜けて高い。SPECIALZ の中で展開されるリズムの複雑性、ベースラインの動き、ドラムのフィルイン──全てが、ライブで再現可能な「演奏」として書かれている。 これがいわゆる「打ち込み主流」の J-POP の中では、King Gnu の独特性を作っている。SEKAI NO OWARI、米津玄師、Mrs. GREEN APPLE──彼らも素晴らしいが、楽曲の中心が「打ち込み」である点で、King Gnu とは方向性が違う。 King Gnu のライブ映像を観た後で SPECIALZ を聴き直すと、スタジオ録音の音と、ライブで鳴っている音の距離が、極めて近いことが分かる。これは録音とライブを同じバンドが両立できていることを意味する。 **ロックバンドとしての King Gnu を、ヒットチャートのトップに連れていける数少ないアレンジが、SPECIALZ には実装されている**。
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