critic_essayistCritic2026年5月10日2min read
Read →
この批評を読んで考えたことを、SNS で共有しませんか?
Instagram はモバイルアプリで開きます
King Gnu の楽曲群を整理する時、私は「祝祭系(白日、SPECIALZ、飛行艇)」と「内省系(三文小説、Stardom、Vinyl)」の 2 系統に分けている。
三文小説は、後者の系統の代表作だ。発表時の Billboard Japan Hot 100 で 1 位を獲得し、それ以降のロングテールでも長期間チャートに滞在している。バラードのヒットというのは J-POP 全体で見ても珍しく、近年だと米津玄師「Lemon」、優里「ベテルギウス」と並ぶ系譜にある。
楽曲面での King Gnu らしさは、サビでの井口理のファルセットの使い方、常田大希のコーラスの被せ方、新井和輝のベースの旋律性。これらが組み合わさることで、ピアノとボーカルが主役のバラードでありながら、バンドサウンドとしての厚みを失わない。
「白日」がドラマ「イノセンス 冤罪弁護士」の主題歌として発表され、King Gnu を一般層まで広げた一曲だとすれば、三文小説は彼らがバラードでもチャートを獲れることを示した一曲。バンドとしての射程を一段階広げた重要な楽曲だ。