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LEGION は Creepy Nuts の 5 枚目のオリジナル・スタジオアルバム(2024 年)。Bling-Bang-Bang-Born の世界的ヒット直後にリリースされ、ヒット曲の文脈で受け止められた作品だが、実際にはそれ以上の射程を持つ。
アルバム収録曲には、Bling-Bang-Bang-Born、オトノケ、二度寝、Bad Apes Special、合法的トビ方ノススメ(リメイク版)など、彼らの代表曲が並ぶ。それだけでもベスト盤的な強さがある。しかし LEGION の本質は、これらのヒット曲の間に挟まれた「アルバム曲」群にある。
「doppelgänger」「Get!」「ON YA WAY」のようなアルバム曲は、シングル展開された曲とは別の角度から、Creepy Nuts の作家性を示している。R-指定の韻と意味の二重性、DJ 松永のトラックメイクの構造性が、シングルでは表面化しない深さで展開されている。
特に注目すべきは、彼らがこのアルバムで「シングル至上主義に流されなかった」点だ。Bling-Bang-Bang-Born のヒット直後、ヒット路線を量産する選択もあった。LEGION では、その路線に距離を置いて、ヒップホップの作家として書きたかった曲を、ちゃんと並べている。
これは、ヒップホップ・グループとしての矜持の表明だ。LEGION は、Creepy Nuts のキャリアの中で最もバランスの取れた一枚として、長く評価される。