この批評を読んで考えたことを、SNS で共有しませんか?
Instagram はモバイルアプリで開きます
「葬送のフリーレン」(山田鐘人・アベツカサ)の OP テーマとして発表された YOASOBI の「勇者」は、ここ数年のアニメ・タイアップで最高峰の一曲だと考えている。
原作の主題を理解した上で、その主題に最も適した音楽的アプローチを選び、なおかつ大衆性を保つ──これらすべてを高い水準で満たした楽曲は、近年では稀だ。
楽曲構造を見ると、メロディラインは「上昇」と「下降」を交互に配置する。サビ前半で持ち上げ、サビ後半で降ろす。これは原作の「英雄の死後を旅する」という時間構造(過去への遡及と現在の前進が同時に進む)と完全に呼応している。
ikura のボーカルも、これまでの YOASOBI の中で最も「物語の語り手」としての位置取りをしている。一人称の主人公ではなく、フリーレンという主人公を見守る視点。歌の主体が「私」ではなく「あなた」になっているのだ。これがアニメ・タイアップとして、原作と楽曲の関係を、過剰に作品に寄り添うことなく、適切な距離で接続している。
タイアップ楽曲の中には、原作の世界観を強引に引き寄せる曲もあれば、原作と全く無関係な曲もある。勇者は、その中間で最も難しい「原作と並走する曲」というポジションを正確に取った。
別の曲との繋がりまで考えてなかった。
別の曲との繋がりまで考えてなかった。
コメントするには ログインしてください。