Mrs. GREEN APPLE の楽曲群を時系列で並べてみると、近年の彼らは明らかに「重い曲と軽い曲を交互に出す」設計を維持している。 ライラック(夏に向けた跳ねる曲)→ KUSUSHIKI(重厚で叙情的)→ Bitter Vacances(夏の郷愁)→ そして lulu.(再び軽い/跳ねる)。この順序は偶然ではない。リスナーが Mrs. GREEN APPLE という名前から想起するイメージを、シングルごとに上書きし続けている。 lulu. の場合、その「軽さ」は単なる軽快さではない。プロダクションを聴くと、低域は実は厚い。バスドラムの輪郭、ベースの動きの幅。表面のサウンドが軽いのは、ミックスバランスで「中音域を抜いている」からで、これが結果として「耳に対してすっと入る」感触を生む。テクニカルな選択だ。 メロディも同じで、起伏自体は決して小さくない。むしろ大森元貴のボーカルレンジを大きく使う曲の一つだ。それを軽く聴かせている。**これは「軽快な曲」ではなく「軽快に聴かせる設計の曲」** だと思う。違いは大きい。